高齢ドライバー問題に思うこと4つ+α

ここ数年、高齢ドライバーの起こした交通事故が問題として大きく取り上げられるようになりましたが、先日も87歳の高齢ドライバーが起こした事故に巻き込まれ罪もない親子の命が奪われました。
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

このドライバーの逮捕云々についてはここでは議論しないものとして、高齢者の運転免許について、思ったことを書かせてもらいます。

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高齢者の免許更新の流れ

現在、70歳以上は高齢者講習を受講しないと免許証の更新ができないようになっています。
そして、75歳以上は上記の図のように認知機能検査を受けなければいけない決まりになっています。また、免許更新時以外に、危険な違反をすると臨時の検査と講習が義務付けられています。

率直な感想。

「ちょっと甘すぎるんじゃない・・・?」

各方面に思うこと

運転免許有効期間の見直しを!

現在71歳以上の人の運転免許の有効期間は3年です。
ゴールド免許であっても変わらず3年間なので、一般のドライバーよりは短くなっているのですが、高齢者にとっての3年は長すぎるのではと感じます。

介護士として日々高齢者と接していますが、ADLや認知機能が一気に低下することもめずらしくありません。
更新時に認知機能の低下が見られなかったとしても、その後3年の間にガクッと落ちてしまうこともないとは言い切れないのではないかと思います。

そのために臨時の検査と講習が設けられているのでしょうが、危険な違反をした時点ですでに取り返しのつかない事故を起こしてしまっている可能性も十分にあります。

71歳以上の高齢者は、年に1回検査を義務付ける、危険運転があった場合は半年に1回、など、今より頻繁に認知機能の状態を確かめる検査を行ってほしいものです。

車に替わる移動手段の拡充を!

すでに各地で取り組まれていることだとは思いますが、高齢者が公共機関やタクシーを利用しやすくなるサービスをもっと拡げてほしいと思います。

車がないと日常生活に支障をきたすような地域に住んでいる人は、免許がなくなり車で移動できなくなったら行きたいところに行けなくなってしまうことでしょう。そのため免許の返納を渋っている人も少なからず存在するのではないかと思います。

それに、免許証返して車に乗れなくなったから自転車に乗った!

事故った!
転んだ!
怪我した!
という流れも十分ありえると思うので・・・。

資金や人材面で難しい部分もあると思うけれど、もっと積極的に取り組んでほしいな、と。

家族の人、止めてあげて・・・

高齢者の自立を促すという面では、運転したい高齢者には運転させてあげたいのですけどね。本人がまだ乗りたいと思っていても、周りの目から見て「もう無理だろう」と思ったら、周囲の人間は運転を止めるべきだと思うのです。

介護士視点から言っても、車に乗れることで自立した生活を継続できたり、本人の自己実現に繋がるのなら、できる限り続けてほしいとは思います。
けれど、もしそれが他人に危険を及ぼす可能性があることなら、100%手離しで応援はできないかな・・・と。
頭ごなしに「やめろ」とも言えませんが・・・。

本人としっかり話し合って、納得してもらって、他の移動手段を用意したり他の楽しみを一緒に考えることも、近くにいる人間の役割なのではないかなと思います。

高齢ドライバーさん、運転の恐怖を忘れないで・・・!

私は一応運転免許を保有していますが、ブレーキとアクセルどっちがどっちかも覚えていないくらいのペーパードライバーです。
なので、「車を運転する」=「怖いこと」という認識なのですが、運転に慣れている人はその認識が薄れているのではないかと思います。特に、高齢になっても運転を続けているような人は、靴履いて歩くのと同じような感覚で車を運転しているんじゃないかな、と。(あくまでも私の想像ですが)

何事も慣れると気を緩めがちですが、車の運転は一歩間違えたら取り返しのつかない大きな事故に繋がる危険のなるものなのだと、今一度認識を改めてほしいです。

おまけ:自転車の運転も気を付けて!

都心に近いところだと、自転車で移動している高齢者の姿もよく見かけますが、自転車だって車両なので、運転には十分気をつけてくださいね。

というのも、私、何度も自転車に乗った高齢の方にぶつかられているんですよね!!

曲がり角で、ミラー越しに自転車が見えたから立ち止まって端に寄っていても、向こうは気付いていないのか曲がった瞬間私の存在に気付いて慌ててハンドル操作し誤って私に突っ込む。

歩道の向かい側から自転車が来たので端に寄ったら、なぜか私が来たのと同じ方にハンドルを切り、焦ってよろよろするけど結局突っ込む。

(そもそも許可された歩道以外を自転車で走らないで・・・。)

認知機能に低下がないと言っても、基本的に年をとればとっさのときのハンドル操作も覚束なくなってくるものでしょう。
幸いそれほど速度がなかったのでかすり傷も負いませんでしたが、これも立派な事故だからね!!と言いたい・・・。

高齢者だけに言えることではありませんが、油断せず、自分の能力を過信せず、事故のないようにお互い気をつけましょう。

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